凡人読書家の書斎(読書&ときどき投資)

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排出権商人 黒木亮 (角川文庫) 2011

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知られざる排出権ビジネスの実態

本書は大手エンジニアリング会社の地球環境室で働く女性が主人公だ。日本でいうところの日揮千代田化工をモチーフにしているのであろう。物語冒頭では海のものとも山のものとも分からない地球環境室であったが、物語が進むにつれ、排出権ビジネスの台頭が起こり、やがては会社を救う存在とまでなる。

 

排出権ビジネスという難解なテーマと小説としてのエンターテイメント性が見事に調和して描かれており、最後まで挫折することなく読み終えることができた。